消費税 計算・比較

2割特例とは・いつまで

2割特例は、インボイス発行事業者の登録を機に免税事業者から課税事業者になった人が、消費税の納付額を売上税額の2割にできる特例です。仕入や経費の消費税額を集計する必要も、受け取ったインボイスを保存する必要もありません。

計算のしかた

売上税額から、その80%を仕入税額とみなして引きます。国税庁の例は、1年間の売上が700万円(消費税70万円)の場合です。

  • ステップ1:70万円 × 80% = 56万円(仕入税額とみなす額)
  • ステップ2:70万円 − 56万円 = 14万円(納付額)

この70万円は国税と地方消費税の合計で、納付額14万円も同じ合計です。申告書では国税の売上税額を基に計算し、地方消費税は国税の納付額の22/78になります。消費税額は税率ごとに区分して計算します。簡易課税制度選択届出書を出している人でも、2割特例で申告できます。

対象になる人

  • インボイス発行事業者の登録を受けて、免税事業者から課税事業者になった人。
  • 基準期間(個人事業者は2年前)の課税売上高が1,000万円以下の人。
  • 事前の届出は要りません。

インボイス制度と関係なく課税事業者になる人は対象外です。基準期間の課税売上高が1,000万円を超える事業者、資本金1,000万円以上の新設法人、高額な固定資産の取得で免税事業者にならない事業者などが当たります。課税期間の特例で課税期間を短縮している場合も使えません。

いつまで使えるか

対象は、令和5年10月1日から令和8年9月30日までの日の属する課税期間です。

事業者2割特例の最後の課税期間その後
個人事業者(暦年)令和8年分(2026年1月〜12月)令和9年分・令和10年分は3割特例
法人(3月決算)令和9年3月期(令和8年4月〜令和9年3月)3割特例なし。一般課税か簡易課税
法人(12月決算)令和8年12月期3割特例なし。一般課税か簡易課税

基準期間の課税売上高は年ごとに判定します。ある年は基準期間の課税売上高が1,000万円を超えて使えず、翌年は1,000万円以下に戻って使える、ということもあります。

終了後:個人事業者の3割特例

令和8年度税制改正で、個人事業者に限り、令和9年分と令和10年分の消費税の申告で納付額を売上税額の3割にできる特例が設けられました。要件は2割特例と同じ考え方で、個人事業者であること、基準期間の課税売上高が1,000万円以下であること、インボイス発行事業者の登録を受けていることです。適用を受けるときは、確定申告書にその旨を付記します。法人は3割特例を使えません。

3割特例は、納付額が売上税額の3割で一定です。卸売業や小売業のように簡易課税のみなし仕入率が高い事業は、簡易課税の方が納付額が少なくなることがあります。仕入が売上より多く還付が出る場合も、3割特例では通常還付が生じません。

簡易課税への移行

簡易課税は原則として課税期間の初日の前日までに届出書を出しますが、2割特例・3割特例を使った翌課税期間なら、その翌課税期間の確定申告期限までに簡易課税制度選択届出書を出せば、その課税期間から簡易課税を使えます。期限の詳しい表は簡易課税制度選択届出書の期限のページにまとめています。

更新日: 2026-11-04

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